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角貝釀計が肩こり鍼治療に使う首と肩と背中のツボ

角貝 釀計
肩こりで最も使用度の多いツボは、頚の根元から肩先までのあいだの真中にある【肩井】(けんせい)(図5)と言うツボです。

この「肩井」のツボの下に「僧幅筋」(そうぼうきん)と言う太くて広い筋肉があります。この筋肉が肩を中心に「首」と「腕」、「胸」と「背中」を支える大切な筋肉です。
● この僧幅筋の異常な緊張が、「肩が張る」、「肩が凝る」、「肩が詰まる感じ」、「肩が重く痛い」などの症状になります。 従って、肩こりには、肩が張ってつらいケース、肩が凝ってつらいケース、肩が詰まってつらいケース、肩が重く痛いつらいケースがあります。
 
1. 肩こりの鍼術は、肩の真上の【肩井】のツボを中心に、上方は首の後ろから後頭部の【天柱】(てんちゅう)、【風池】(ふうち)のツボを使用します。(図5)

これによって後頭部のこりを取って、首の痛み、目の奥の痛み、頭重、頭痛、めまい、不眠の症状に効果のある手法の鍼治療です。また、肩こり、首のこりが原因しての頭痛、不眠に有効です。
   
2. 次に、肩の真中の【肩井】のツボを中心に横方向、肩先に向かって腕の付け根の【臑会】(じゅえ)、【肩貞】(けんてい)のツボを使用します。(図5)

これによって、肩の痛み、肩の前側の肩こり、肩から腕の痛み、五十肩の痛み、肘の痛み、腕のだるさ、腕に力が入らないの症状に効果のある手法の鍼治療です。
   
3. 次に、肩の真中の【肩井】のツボを中心に、首の付け根の方向の【肩外兪】(けんがいゆ)、【肩中兪】(けんちゅうゆ)のツボを使用します。(図5)

これによって、首の付け根の痛み、首の痛みがなかなか取れないケース、首が廻らない、首を後方に曲げると痛むなどの症状に効果のある手法の鍼治療です。
   
4. さらに、肩の真中の【肩井】を中心に背中の方向の肩甲骨の内側、【膏盲】(こうこう)、【肺兪】のツボを使用します。(図5)

これによって、肩から背中の痛み、肩こり、背中の痛みと背中のこりが強く呼吸が苦しい、肩甲骨の内側の痛みがなかなか取れないケースなどの症状に効果のある手法の鍼治療です。
   
慢性的な肩こり体質を改善する大切なポイントは、肩の局所の治療と同時に背中や腰の遠隔部の治療で末梢循環を改善してあげることが鍼専門の臨床では大事な治療のポイントとなります。 (図6を参照)
また、 首のこりや首の痛み、肩こりや肩の痛みが発生しにくい体質に改善する重要な手法となります。



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