自分で手軽に出来るツボをお教えします。
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腕がだるい・腕が痛い症状のあなたへ(角貝流)
 ▼腕がだるい・腕が痛い症状に効くツボ

「重い荷物を持っていないのに腕が抜ける様なだるさがある。」、「パソコンのキーボードを長時間打つと腕全体が重く、痛みがある。」などの諸症状で悩む人が増えている。また、物を握るときに、腕に力が入らないなどのケースもある。

腕がだるい、腕全体が痛い、肘から腕の外側が痛い、腕の筋肉がパンパンに凝って辛いなどの症状は、単なる腕の筋肉や神経、血流の障害だけではないケースが多くありえます。
それは、肩こりや首の付け根、背中の凝りが原因して腕に痛み、だるさ、シビレ感、力が入らないなどの諸症状の引き金になっていることがあります。

そこで、腕の痛み、腕のだるさに効果的なツボでさらに、肩こりや首の付け根の凝り、背中の凝りの改善に有効なツボを自分で出来る方法をご紹介します。


 ▼ツボの位置と効能
[1]
手のひら側で手関節の上方、指三横指分(3本分)のところに【列欠】(れつけつ)というツボがあります。(図1)
[効能]

手首を返すと手首から腕が痛い症状。
腕の内側で腕全体がだるく、痛い。
腕の外側から手首にかけて痛い症状。

胸から首の付け根の筋肉が凝って、肩から腕が重く、だるい症状。
重症な肩こり体質で肩と腕の深いところの筋肉が凝っている人に効くツボです。
顔面麻痺の症状に有効なツボです。

この【列欠】のツボは、鍼専門では、”肺経絡(はいけいらく)”といいます。
肺(はい)とは、呼吸器系と繋がり(link)しています。
たとえば、「風邪がなかなか治らない。」「咳が止まらない。」などの呼吸器系の弱りの時、このツボを刺激して血流をよくすると、肺(はい)が元気になり風邪が早めに治ります。

さらにこのツボは、”健忘(けんぼう)”、物忘れに効果的なツボです。
集中力を高めたり、会議の最中の眠気を覚ます効果があります。眠気覚ましに活用してみてください。
※眠気覚ましのツボとして覚えてください。


[2]
手のひら側、手関節横絞(しわ)の中央より上約15センチ(肘と手首の中央)のところに(げきもん)というツボがあります。(図1)
[効能]

腕がだるく、力が入らない。
腕の真ん中の筋肉がパンパンに凝って、辛い症状。
胸から首の付け根の筋肉が凝って、動悸、不整脈、息苦しさがある症状に有効なツボです。
心電図の検査では、異常が出ない、しかし動悸、胸の圧迫感、呼吸が深く入らないなどの症状の時に、このツボの血流をよくすると効果的です。

こののツボは、鍼専門では、”心包経(しんぽうけい)”といいます。
心包とは、心臓を保護、サポートする働きがあります。

たとえば、ストレスや更年期障害により、動悸、不整脈、めまいなどの症状の時に、このツボは有効です。また、漢方では、”逆気(のぼせ)”による顔面のほてり、頭重、不眠などに効果的なツボです。
逆気の強い人は、この肘と手首の中央にあるのツボを、朝、昼、夕と1日3回程度、毎日丁寧に”もみ”血流をよくしてあげると改善します。


[3]
前腕、手のひら側で肘を曲げると”しわ”が出来ます。そのしわより親指に向かって、指三横指(3本分)のところに【孔最】(こうさい)というツボがあります。(図1)ここを強く押すと多くの人は、筋肉の深いところに痛みを感じます。そこがツボです。
[効能]

腕がだるく、力が入らない、物を握る力、物を持つ時に力が入らないなどの症状の時【孔最】のツボは効果的です。

ゴルフやテニス、その他のスポーツの時に肘の痛み、肘に力が入らない症状に有効なツボです。たとえば、ゴルフ、テニスなどでグリップ力を安定させたい人、グリップ力の弱い人、手首のスナップを効かせたいなどの時、この【孔最】のツボの血流をよくすると、グリップ(grasp)力、スナップ(snap)力を強めるのに活用してよい方法です。

スポーツの後に、このツボの血流をよくすると、肘痛や手首の痛みの予防法になります。大切な試合の前に、このツボの血流をよくしてプレーしてみてください。

鍼専門では、このツボを”(げきけつ)”といいます。「血気ノ深ク集マルトコロ」の意で、急性疾患や炎症、痛みを頓挫的(どんざてき)〈やまいを急におさめる〉に効果があるとされ、よく用いられるツボです。
また、この【孔最】のツボは、不思議なツボで「痔の痛み」や「痔の症状」に、このツボを使います。軽い痔の出血や痛みが出た時は、このツボの血流をよくしてみてください。
このツボは、鍼と灸がよく効くツボです。


 ▼ツボの押し方
[Step1]
最初に、左手の手首の上にある【列欠】(図1)のツボに、右手の親指の先をやや立てて、強めに押し込む様に約1分間で40回程度、ツボを”もみ”血流をよくしてください。
この【列欠】のツボは2通りのツボの反応を現します。
強く押すとコリ・コリと硬く触れて痛みが強いタイプを「実(じつ)」といいます。この時は、強めに刺激を与えてよいです。

その反対に、皮膚が弛緩して、弾力性が低下しているタイプを「虚(きょ)」といいます。この時は、ゆっくりと丁寧に弱い刺激を与えます。
鍼術では、0.18ミリの太さの鍼を深さ3〜5ミリで充分に効果がでるツボです。浅く鍼を打って、後に筋肉を温める「知熱灸」を行い血流をよくします。


[Step2]
次に、腕の中央にある(図2)のツボを右手の親指の腹で、強めに約1分間で50回程度、ツボを”もみ”血流をよくしてください。
このツボは、筋肉の深いところに硬く、緊張してツボが現れる人がいます。その時は、多めにもみ、筋肉の凝りを取り去り血流をよくしてください。

のツボは、自律神経のアンバランスや心臓の働きの低下、動悸、不整脈、ストレスなどの症状があると、ツボに反応が現れます。


[Step3]
さらに、肘の内側の下にある【孔最】(図3)のツボに、右手の親指で強めに、1分間で約40回程度でツボを”もみ”血流をよくしてください。
肩こりや首の付け根、背中の凝りが強い人は、多めにゆっくりと”もみ”ツボの血流をよくすると、肩こり体質の改善効果のあるツボです。
この方法で、左腕のツボの血流をよくしたならば、次に右腕のツボの血流をよくしてください。
左右の腕で、凝りや押した時のツボの反応が強い側を多めにしてください。


 ▼角貝釀計・ワンポイント・アドバイス
腕のだるさ、シビレ、痛みがなかなか取れない時は、「首の付け根」の筋肉の凝り、肩の芯の凝り、背中の凝りなどが原因して、腕の症状を現しているケースが考えられます。

重症な肩こり、強い肩こり体質の人は、手のひらの親指の付け根にある【魚際】(ぎょさい)とこの腕の3つのツボを、毎日約5〜10分間、朝に”もんだり”、”さすったり”しますと、肩こり体質、午前中に体調がよくない体質の改善によい方法です。実行してみてください。

腕の筋肉の「蓄積疲労」を毎日、少しずつ取り去ってあげることが、肩こりや首の凝り、頭重、眼精疲労、顔面の筋肉の引きつり症状に効果的であり、予防法になります。

女性のお肌の悩みにも、この腕のツボは効果的です。
この腕のツボの血行がよくなると皮膚の新陳代謝が高まり、肌荒れの予防、美肌作りのベースになります。
鍼専門的には、「肺(はい)は皮膚を主(つかさど)る」といいます。肺の気の流れがよくなると肌はスベスベした、透明感のある肌、艶のある肌になります。
美肌作りに、この腕のツボを活用してみてください。

カラダを自分でコントロールする、カラダのお手入れをする、セルフメディケーションの時代に入りました。カラダを大事に。

■■ 鍼専門・ワンポイント・アドバイス ■■

腕がだるい、腕から肘にかけての痛みの発生のメカニズムを現代医学的に説明します。

解剖学的に、腕へいく神経を腕神経叢(わんしんけいそう)と言います。
これは「首の付け根」、鎖骨とそのすぐ下の第一肋骨との狭い間を走ります。
さらに、この「首の付け根」より、腕へいく鎖骨下動脈(さこつかどうみゃく)と、う血管が走ります。
この「首の付け根」の筋肉名を斜角筋(しゃかくきん)と呼びます。

この神経、動脈を「首の付け根」の筋肉(斜角筋)が圧迫されることで腕がだるくなったり、しびれたり、痛みが発生すると考えられます。

この状態が悪化すると、腕を上げて痛みが増悪する、現代医学での病名は「胸郭出口症候群」(きょうかくでぐちしょうこうぐん)と言います。

角貝釀計は、この「首の付け根」の斜め横にある「前・中・後の斜角筋」の緊張を弛緩させて、血流を良くする鍼術の臨床研究を1979年から行ってきました。

この「首の付け根」の部位は、大変神経と血管が集中して敏感な部位ですので、治療に於いて技量と経験を必要とされる部位です。
ここに、正確に的確に手法を行えば、この「首の付け根」の部位は治療効果が著効が現れる場所(キーポイント)です。

また、「胸郭出口症候群」「頸肩腕痛」に優れた効果を発揮します。

腕のだるさ、しびれ、痛みがなかなか取れない時は、「首の付け根」の筋肉の凝り、肩こり、背中の凝りなどのチェックを入れることです。

鍼術の優れている点に、筋肉の緊張や硬結(硬く緊張)、ツボ直接(ピンポイント)に鍼を当て、筋肉を暖めて血流を良くする手法、技術があることです。

最近多く見られるケースでは、腕のだるさ、腕の鈍痛(重だるく鈍い痛み)が腕の付け根から肘の外側にかけてなかなか取れないケースが多い。

この原因、引き金は、本人は強い肩こりや背中の筋肉の凝り状態を自覚しないでいられ、長期間、肩から腕への筋肉内の血行不良状態がバックにあって、その結果、筋肉の弾力性が急激に低下して、筋肉が弛緩(筋肉に力がなく伸び縮みしにくい)状態になり、炎症や鈍い痛みが発生しているケースです。

この時の鍼術では、肩の後ろ、肩の付け根、脇の下、脇の外側、肘の後ろのツボに鍼を浅く5ミリ〜8ミリ程度打って、筋肉の表面の熱を取り去り、筋肉に力を与える治療を行うと鈍い痛みに大変有効です。

この手法は、鍼術のポイントです。鍼専門では、筋肉の表面の熱(炎症)と取り、筋肉に弾力性(力)を与える技術、手法があります。

鍼術の効果はデリケートな匙加減(しゃじかげん)にポイントがあります。


気軽に出来ますので、是非、実行してみてください。
 
■新聞:日刊現代(2001年10月)に紹介されております。
■企業:ユニアデックス株式会社(2001年10月号)[わくわくほっ!とライン]ホームページに
  紹介されております。

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